弁護士桑田の活動日誌
2020年3月5日 木曜日
クレーマー住民の傾向と対策(理事会篇)
こんにちは,弁護士の桑田です。
今回のテーマは,マンションのクレーマー住民に対する理事会の対応についてです。
前回,クレーマー住民の特徴について説明しました。
理事会の皆様は,日々,クレーマー住民の方への対応で頭を悩ませていることと思います。
管理組合総会での対応や裁判を起こされた場合の対応については,別の回に譲るとして,
今回のテーマは,それ以外の日常のクレーマー対策についてです。
まず,クレーマーとされる方は,理事会の動向にとても敏感であり,理事会議事録や理事会ニュースといった各住戸に配布される書面を詳細にチェックします。
ですから,各住戸に配布される書面は記載内容を精査し,名誉毀損的表現や事実と異なる記載などがなされないよう慎重な対応が必要になります。
実際に,議事録の記載内容が名誉毀損的表現であるとして争われる例もあります。
一方,クレーマー住民の方から意見書,要求書などが頻繁に届くことがあります。
この場合の対応はケースバイケースです。
そもそも,全ての意見書に必ず回答をしなければならないわけではないですし,
直接回答する,議事録に対応を記載する,掲示板で注意喚起する,など複数の方法があります。
基本的には,理事会にはある程度の裁量が認められているので,よほど不適切でない限りは違法とされることはないと思われます。
もちろん,住民からの要望に丁寧に対応すること自体は望ましいことですが,そのことと,クレーマー住民からの無理難題に頭を悩ませることとは話が違います。
もっとも「議事録の記載内容に問題がないか」「意見書に対してどのように対応すれば問題ないか」は,法的な判断を伴う難しい場面も多々あります。
そのような場合には私にぜひ法律相談をしてください。また,私が顧問弁護士となる場合には,この点の対応にもアドバイスすることができます。
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