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弁護士桑田の活動日誌

2017年10月25日 水曜日

マンション修繕積立金の管理

皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今日のテーマは,マンション修繕積立金の管理についてです。
先日,NHKで「追跡,マンション修繕工事の闇」という番組が放送されていました。
内容は,区分所有者が積み立てた修繕積立金を,大規模修繕工事の際,設計コンサルタントが工事代金を水増しして,工事会社からバックマージンを得るという手法でした。
この点は,国土交通省も問題視し,平成29年1月の通知で,相談窓口の周知を行っていました。

番組の中では,コンサルタントが義務を果たしていなければ損害賠償や背任罪に該当することを指摘した上で,実際には,裏でバックマージンをもらったことの立証が困難であると説明していました。
この点はまさにそのとおりで,やはり裏で行われた行為を明らかにすることは相当難しいと思います。

番組では,対策としてマンション管理センターなどの相談窓口の紹介や,何よりもマンションの区分所有者が大規模修繕に関心を持つことの必要性を強調していました。

この指摘も最もなのですが,実際の問題として,大規模修繕に無関心の区分所有者が多く,関心を持たせることも大変な労力と思います。
私たちのような弁護士の努力も必要と感じましたし,技術的な側面はやはり一級建築士の力を借りることも多いと思います。
こうした問題にも積極的に取り組みたいと意を新たにしました。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年7月25日 火曜日

マンション民泊と管理規約

皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今回のテーマは「マンションでの民泊について管理規約でどのように対応するか」です。
昨日,新聞各紙で,例えば「マンション民泊 可否を規約に」「国交省,管理組合に要請へ」といった記事が掲載されていました。このブログをお読みの方にも記事を目にされた方は多いと思います。

民泊には急増する訪日外国人の宿泊先となったり,区分所有者も宿泊料金を得られるという利点はあります。
一方,静かな環境で子育てをしたいというファミリータイプのマンションなどでは,見知らぬ人物が頻繁に出入りするとなると,不安を覚えることもあるでしょう。
そこで,国交省は,民泊の可否を標準管理規約に盛り込むことにしたようです。これは,平成29年6月に,民泊を全国で解禁する住宅宿泊事業法が成立したことの影響でもあります。

もともと,標準管理規約第12条には「区分所有者は,その専有部分を専ら住宅として使用するものとし,他の用途に供してはならない」と定められています。そこで,その次に第2項として,民泊を認める場合は「住宅宿泊事業に使用することができる」と,認めない場合は「住宅宿泊事業に使用してはならない」という条項を加える予定です。

そのため,管理組合としては,民泊を認めるにせよ認めないにせよ,自身のマンションの管理規約を変更することが求められていると言えます。
もっとも,管理規約の変更は技術的な側面もありますので,理事会だけで対応することには難しい側面があります。
もし,理事長や理事会の方がお困りの際には,弁護士桑田までお気軽にご相談下さい。

マンショントラブル全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/manshon/
マンション住戸の目的外使用は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2013/03/post-47-466985.html
 マンション内の騒音問題は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/05/post-7-272598.html
 マンション内の水漏れ事故については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/08/post-31-328055.html
 マンション内での誹謗中傷については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/09/post-1-342591.html
 管理組合の理事長を解任する方法については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-25-310679.html
 マンションの構造などに欠陥がある場合の損害賠償は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-1-307678.html 
 マンション管理士については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2013/07/post-51-568373.html
 マンション管理組合や理事会と管理会社の間のトラブルについては
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2014/03/post-55-779280.html

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年3月22日 水曜日

マンション共用部分を賃貸に出す場合の問題点

みなさん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今回のテーマは,管理組合がマンションの共用部分を第三者に賃貸する場合の問題点についてです。

この点については,携帯電話の基地局をマンションの屋上に設置するために賃貸することの是非が問われた裁判例があります。
原審である地方裁判所では,民法第602条を超える期間の賃貸借は処分行為であって,原則として区分所有者全員で行うべきと判示しました。
ところが,控訴審である高等裁判所では,区分所有法は民法の特別法であるから,区分所有建物の共用部分の賃貸借には民法第602条の適用は排除されるとしました。
その上で,特別決議が必要な場合か普通決議で足りる場合かを検討した上で,普通決議で足りると判示し,結論が分かれました。
また,共用部分の変更については,専有部分等の使用に特別の影響を受ける場合に専有部分を所有する組合員等の承諾が必要とされています。
そこで,組合員側が,特別の影響を受けるのに自分の承諾を得ていないことも主張しました。
ですが,高等裁判所は,形式的理由としては共用部分の変更に該当しないことを挙げつつ,実質的な理由として以下のように説明して組合員側の主張を退けました。
まず,特別の影響があることの立証責任は組合員側にあると指摘した上で,電磁波の影響等の健康被害が生じると認めるに足りる証拠がないし,漠然ととした不安感に過ぎないと判示したのです。

この高等裁判所の判断からすると,管理組合が賃貸できることは前提として,決議の要件を検討することになります。
また,特別の影響が争点になる場合には,組合員側で相当の立証を求められるものと思われますので,管理組合側も組合員も慎重な準備が必要になります。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年3月9日 木曜日

管理費の不平等は有効か(一部の所有者が低い場合)

 皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
 今回のテーマは,前回に引き続き,区分所有者間で管理費や修繕積立金の金額に不平等がある場合です。
 その中でも,一部の区分所有者の管理費等が他の区分所有者より低い場合について検討します。
 このような場合として,多々見られるのが,いわゆる等価交換方式の影響で,元の地主やその者からの譲受人のみ管理費が相当低く設定されている事例です。
 等価交換方式というのは,地主が土地を提供する一方デベロッパーがマンションの建設費を負担し,建物の持分を出資比率に応じて分け合う方式です。
 デベロッパーがマンションを建てたいがために,地主に有利な提案をする事情もあると思われます。

 そして,管理組合が,このような不公平な管理費を是正しようとしたときに,元地主側が反発して,問題が顕在化するのです。
 このような場合の裁判例としては,特定の区分所有者の管理費等が長期間合理的な理由もなく定額に定められた規約を変更して増額した決議について,区分所有法第30条第3項にいう区分所有者間の利害の衡平を図ったものと判断した例があります(東京地裁平成23年6月30日判決)。つまり,管理費等の是正が認められた例です。
 一方,共用部分の管理費等の負担割合が区分所有者の共有持分と異なっていることについて合理的な理由があるとして公序良俗に反しないとした例もあります(東京地裁平成14年6月24日判決)。つまり,管理費が他の区分所有者より低くても良いとされた事例です。ですが,この裁判例は,マンションの敷地の一部を所有する区分所有者等について,他の区分所有者が使用料の支払いをしていなかったことから,その代わりに管理費等について一定の優遇を受けていたと認定されており,このような特別な事情があったことに注意を要します。
 そこで,結果としては,やはり,相当合理性のある事情がない限り,一部の所有者のみ低い管理費等を享受することは難しいのではないかと考えられます。
  
 管理組合の理事会の皆様の中には,一部の区分所有者が低い管理費が認められていることについて,対策を考えている組合もあるかと思います。
 逆に,合理的な理由があって管理費が低額に設定されているのに,値上げを要請されている区分所有者の方もいると思います。
 もっとも,どのような場合が合理的な区別に当たるのかの判断は一般の方には困難と思われます。

 お困りのときには,ぜひ,私にご相談下さい。丁寧に検討したいと思います。
 

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年3月9日 木曜日

管理費の不平等は有効か(一部の所有者が高い場合)

こんにちは,弁護士の桑田です。
 本日のテーマは,区分所有者間で,管理費や修繕積立金の金額が平等でないことが許されるか,についてです。
 このような場合として,一部の区分所有者の管理費等が高い場合と低い場合という二つのケースが考えられます。今回の対象は,一部の区分所有者の管理費等が高い場合についてです。このような場合としては,住宅店舗複合用途型マンションにおいて,住宅よりも店舗の管理費の方が単位床面積当たりの負担金額が高い事案などが挙げられます。

 区分所有法第19条では,各区分所有者は,規約に別段の定めない限り,持分に応じて共用部分の負担に任じるとされています。そして,同法第14条では,各区分所有者の持分は,専有部分の床面積の割合によるとされています。したがって,専有部分の床面積に比例しつつ,単位床面積当たりの負担は平等であるのが原則です。
 ですが,上記第19条によれば,規約に別段の定めがある場合には別の扱いが可能です。もっとも,無制限に不平等な扱いができる訳ではありません。「管理費等の負担額に差異を設ける総会決議等は,共用部分の使用頻度,程度等に通常の区分所有者と質的に異なる点があり,持分を算定の基準にすることが不合理であるとか,多額の管理費等を負担する該当者の承諾を得ているなど特段の事情のない限り」無効とした裁判例もあります(東京地裁平成14年10月29日判決)。
 したがって,このような質的な違いや該当者の承諾があるときには単位床面積当たりの負担が平等でない扱いも可能になります。

 管理組合の理事会の皆様の中には,一部の区分所有者から「自分の管理費が他の人より高い」との不満が持ち込まれることもあると思います。
 逆に,区分所有者の皆様の中にも,自分の管理費が不当に高いのではないかと疑問に持つこともあると思います。
 ですが,どちらにしても,質的に異なる点があるかどうか,判断に困ることは多いのではないでしょうか。
 そのようなときには,お気軽に私にご相談下さい。丁寧に検討したいと思います。
 

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年3月2日 木曜日

更新後の保証人の責任

こんにちは,弁護士の桑田です。
 今日のテーマは「賃貸借契約が更新された場合,当初の契約時の保証人が更新後も保証債務を負うか」についてです。
このようなことが問題になる背景には,以下のような事情があります。
 まず,最初の契約時には,賃貸人側も直接連絡を取って意思確認をしたり,実印の押印と印鑑証明を求めることが多いでしょう。
 ですが,更新時には意思確認を行わず,保証人欄の署名押印も賃借人を介して行われる実務上の例が多いのではないでしょうか。そのため,更新時には保証人に連絡せず,賃借人自身や第三者に署名押印させてしまう場合もあるでしょう。そして,自ら署名押印していない保証人が「そのような書面は知らない」として,保証債務の履行を拒否することがあるのです。
 ですが,判例上では「反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情のない限り・・・更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを免れない」とされています(最高裁平成9年11月13日判決)。この判決の事案も,更新時の契約書の連帯保証人欄には「前回と同じ」と記載されているのみで,保証人による署名押印はされていませんでしたが,保証人が債務を負うことを認めているのです。
 したがって,原則として,更新後の賃貸借契約でも,保証人が責任を負うことになります。
 もっとも,「特段の事情」があれば保証債務を免れるため,どのような事情が「特段の事情」に該当するかが問題となります。更新後は保証債務を負わない旨が明記されている場合や,更新時に保証人との間で保証契約を解除する合意をしていた場合などが考えられると思います。
 そして,保証人に上記のような言い訳をさせるだけでも,賃貸人としては,煩わしいことになります。
 そこで,このような言い訳をされないためにも,更新時にも保証意思を確認し,保証人本人から実印での署名押印を得ておくことが安全だと考えます。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年2月27日 月曜日

立ち入りを拒否する区分所有者への対応

皆さん、こんにちは、弁護士の桑田です。
今日のテーマは、専有部分への立ち入りを拒否する区分所有者への対応です。
管理組合では、配水管の工事や外壁の補修のために、区分所有者の住戸やバルコニーにどうしても立ち入る必要があるケースがあります。
一般の区分所有者でも、漏水調査のため、下階や上階の住戸部分を調査したいと希望することはよくあります。
ところが、管理組合に対する不満や上下階の人間関係のトラブルから,合理的な理由なく立ち入りを拒否する区分所有者もいます。

このような場合に備えて,区分所有法第6条第2項は,区分所有者が必要な範囲内で,他の区分所有者の専有部分の使用を請求できると規定しています。
この規定は,他の区分所有者の専有部分等に必要に応じて立ち入ること(立入権)を含むとされています。
また,標準管理規約第23条は,管理組合等が必要な範囲内において他の者が管理する専有部分への立ち入りを請求できるとしています。
標準管理規約第23条は,区分所有法第6条第2項と同趣旨の規定ですが,区分所有者だけでなく管理組合がその業務を行いやすいように具体化した条文とされています。
したがって,これらの条項により,管理組合や一般の区分所有者は立ち入り等を請求することができます。
漏水事故について下階の居住者が給水管の点検等のために立ち入ることを上階の居住者が拒否したことについて,不法行為に基づく損害賠償を認めた裁判例もあります(大阪地判昭和54年9月28日判決)。

ただし,当然に(強制的に)立ち入ることができる訳ではなく,立ち入りを拒否する者に対しては,訴訟を提起し「承諾に代わる判決」(民法第414条第2項ただし書)を得てから立ち入ることになりますので,ご注意ください。
請求の趣旨は「被告は,原告に対し,原告が○○の工事を施工するに当たり,別紙物件目録記載の建物の使用を承諾せよ。」などが考えられます。

その他のマンショントラブルについては以下をご参照下さい。
 マンショントラブル全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/manshon/
マンション住戸の目的外使用は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2013/03/post-47-466985.html
 マンション内の騒音問題は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/05/post-7-272598.html
 マンション内の水漏れ事故については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/08/post-31-328055.html
 マンション内での誹謗中傷については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/09/post-1-342591.html
 管理組合の理事長を解任する方法については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-25-310679.html
 マンションの構造などに欠陥がある場合の損害賠償は
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 マンション管理士については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2013/07/post-51-568373.html
 マンション管理組合や理事会と管理会社の間のトラブルについては
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投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2017年2月22日 水曜日

古くなったマンション管理規約の見直しを!

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日のテーマは管理規約の見直しです。
管理規約の見直しにはいくつかのパターンがあります。
平成29年2月現在の今ですと,民泊やシェアハウスの問題がクローズアップされています。

ですが,今回は,基本に立ち戻って,古くからある管理規約の更新についてお話しします。
例えば,区分所有法が改正されているにもかかわらず,竣工当初からほとんど管理規約が手直しをされていないような場合が考えられます。
区分所有法は昭和58年や平成14年などに大きな改正が行われていますが,改正が反映されていないどころか,当初の分譲業者に都合の良い規約になったままの例もあります。

古い管理規約には,しばしば以下のような特徴が見られます。
・理事会制度が設けられておらず,管理者についての定めしかない
・組合員による総会の招集のためには「組合員総数の5分の1以上」の同意で足りるところ
「4分の1以上」が必要とされている
・管理規約で定めるべき事項と使用細則で定めるべき事項の区別が不明確

このような管理規約は現代のマンションの実情に合致していませんし,区分所有法に違反している条項もありますので,早期に見直しを行う必要があります。
もちろん,現在の標準管理規約を参考にすることはできますが,それぞれのマンションの個別の事情もあると思いますので,まずは私にご相談下さい。
個別の事情も反映した管理規約の作成をお受けすることが出来ます。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2015年12月1日 火曜日

漏水事故について週刊朝日でコメントが紹介されました

みなさん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今回のテーマは,マンション内の漏水事故です。
11月24日発売の週刊朝日でマンション内の漏水事故の特集が組まれました。その145ページで私のコメントが紹介されています。この記事を作られた記者の方から直接ご連絡頂きましたので,取材に協力しました。

自分の名前が雑誌に掲載されることも不思議な感じがしました。

記者の方も実際に漏水事故に遭われたそうですが,相談を受ける側の実感でも漏水事故は本当に多いと感じています。
漏水事故は被害者側も漏水してしまった側も,事故後の対応が重要ですので,漏水事故が発生しましたら,桑田までお気軽にご相談下さい。

その他のマンショントラブルについては以下をご参照下さい。
 マンショントラブル全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/manshon/
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 マンション内の騒音問題は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/05/post-7-272598.html
 マンション内の水漏れ事故については
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2015年12月1日 火曜日

マンションの修繕費用等1億円回収の顛末

皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今回のテーマは管理費用,修繕費用の回収についてです。
実際に担当した案件について1億円を回収した経緯をご紹介します。

この案件の対象は住宅店舗複合用途型のマンションです。地主が土地を提供してマンションを建築し,店舗部分の区分所有権を所有する等価交換方式が採用されていました。

私が担当した当時は地主はいませんでしたが,店舗区分所有者は,地主が所有していた時代も含めて,管理費も修繕積立金も支払っていませんでした。「住宅と店舗は別々に管理してきたから,支払う必要はない」というのが,店舗区分所有者の理屈でした。ですが,区分所有者全体でマンションを管理する団体を構成するわけですから,この主張は通らないとの見通しを私は立てていました。

一方,管理組合の希望は,過去の管理・修繕費用のうち,店舗部分の区分所有者の持分に相当する費用を支払ってもらうことです。また,今後は店舗区分所有者も毎月管理費と修繕積立金を支払うこと,店舗部分にも対応した管理規約の変更も希望されていました。

そこで,私は,まず過去の管理費用,修繕費用として1億4000万円以上を請求する裁判を地裁に起こしました。裁判の中で,和解を通じて管理費,修繕積立金の設定や管理規約等の作成で合意するつもりだったのです。ところが,被告である店舗区分所有者は頑として和解に応じなかったため,結局判決に至りました。1億4000万円以上の請求が認容されるという私にとって100%近い勝訴となりました。

被告は予想通り控訴したので,その途中に地裁の判決に基づき被告が貸していた店舗の賃料月額約1000万円を差し押さえました。被告からすると生命線ですから9000万円の担保を積んで強制執行の停止をかけましたが,私から見ると,回収する賠償金の原資として9000万円分確保したことになります。
 
その後,控訴審の中で和解の話し合いを行い,今後,被告が管理費と修繕積立金を毎月管理組合に支払うことや管理規約の作成に協力することなどの条件を付けた上で,和解金を1億円とする和解が成立した次第です。

このように書くと万事順調のように見えるかも知れませんが,実際には非常に高額の請求であり,被告の抵抗も強く,3年の歳月と多数の紆余曲折がありました。管理組合の理事長を含め理事の方が一致団結して対応したことが,本件の成功の大きな要因であり,代理人としても大変感謝しています。

等価交換方式で建築された複合用途型マンションでは,このような問題がおこるケースがしばしば見られます。
そのような場合には遠慮なく桑田までお問い合わせ下さい。

その他のマンショントラブルについては以下をご参照下さい。
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 マンション内の騒音問題は
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 マンション内の水漏れ事故については
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