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弁護士桑田の活動日誌

2012年6月21日 木曜日

交通事故の保険金請求権の時効

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日の話題は交通事故における保険金請求権の時効についてです。
加害者が自分で支払った後に自賠責保険会社に請求する加害者請求もありますが,今日は「被害者からの請求権の消滅時効」にしぼってお話しします。

「交通事故の時効」といっても,自賠責保険の請求権の時効と,加害者本人(任意保険会社)への請求権の時効と大別できます。
自賠責保険の請求権は,原則として交通事故から2年後遺障害については症状固定日から2年です。もっとも,法律の改正により,平成22年4月1日以降の事故についてはそれぞれ3年となりました。
一方,加害者本人への請求も原則として事故日,症状固定日から3年です。

事故から2年,3年というのはあっという間に過ぎてしまいますので,時効を中断させることが必要になります。自賠責保険であれば時効中断申請書を提出してその承認を受けることで,時効を中断します。また,任意保険会社との交渉でも任意保険会社から賠償額の提案があると債務の承認として時効中断となることもあります。もちろん,訴訟を提起することによっても中断します。
 その他にも時効の中断事由はありますが,時効が近いと感じているようでしたら,弁護士に相談して時効中断のための手続を取ってもらうと良いでしょう。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年6月21日 木曜日

マンションの管理費等の相殺はできるか

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日はマンションの管理費や修繕積立金の支払を拒絶する区分所有者からの相殺の主張が認められるか,についてです。

 この問題については東京高裁平成9年10月15日判決がありますので,そのケースで説明します。
 この判例の事案は以下の通りです。
 マンションの区分所有者が,平成5年から8年にかけて,一般管理費,積立金等を支払を拒絶したために管理組合がその支払いを請求して提訴しました。これに対して,区分所有者側は,「害虫被害等を放置できないので共用部分の樹木を剪定し費用を負担した。その費用の償還請求権と管理費等の債権を相殺する」というものでした。
 では,このような区分所有者側からの相殺は認められるでしょうか。判例は,相殺を明確に否定しています。
 どうして,相殺できないのでしょうか。
 実は,その債務の性質上許されないときには相殺はできません(民法505条1項但し書き)。たとえば,教科書事例ですが,AはBのために収穫時期に2日間働く,BはAのために3日間働くという契約をしたときAが相殺を主張としてBに一日だけAのために働け,と要求することはできないのです。
 東京高裁は,マンションの管理費等についても,その性質上,相殺は認められないと判示しています。「マンションの維持管理は区分所有者の全員が管理費等を拠出することを前提に集団的,計画的,継続的に行われる」「区分所有者の一人でも現実にこれを拠出しないときには建物の維持管理に支障が生じかねず,区分所有者全員が不利益を被る」「このような相殺はその性質上許されない」としています。

 ようするに,管理費や修繕積立金は実際に拠出されないと区分所有者全員の不利益となるという性質から,相殺が否定されたわけです。当然と言えば当然ですが,それだけ管理費,修繕積立金はマンション運営の要ということなのです。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年6月7日 木曜日

全員遺言時代(特に東京に不動産をお持ちの皆様)

こんにちは,弁護士の桑田です。
本日は,6月6日の日経新聞朝刊の気になる記事「全員遺言時代 間近へ」についてです。

多くの資産をお持ちのいわゆる富裕層の方が相続対策で遺言を作成することはよく見受けられます。
ですが,この記事では富裕層でない方を含む「全員が遺言を作成する」時代が近いというのです。
記事の中には「財産が少ないからもめないと思っている人こそ要注意」とあります。どうしてでしょうか。
実は遺産分割事件は年々増加し,平成13年には6000件強だったのが,平成22年には8000件近くになっているようです。
記事によると,遺産分割事件の対象となる遺産額は5000万円以下が実に74%で,中でも1000万円以下だけで31%にも上ります。相続争いと遺産の多い少ないは関係なく,遺産が少なくともトラブルになっているのです。
では,遺言はどのように作成すればよいのでしょうか。
もちろん,自分で作成することもできますが,自筆遺言の有効要件は厳格に定められています。
公証人のお墨付きのある公正証書遺言がお勧めですし,公証人との橋渡し役で弁護士が役に立つ分野でもあります。
是非ご相談下さい。
なお,日経新聞の次のページに「えっ,私にも相続税?」という記事がありました。
「小規模宅地等の特例」の適用が狭くなっていますし,相続税の増税が国会で審議されています。
これまで相続税は全国で4%程度の方しか納めていなかったのですが,法案が成立すると,東京国税局管内では40%以上が課税ラインにかかるとの見方もあるようです。
節税対策からも遺言の作成は必要になる時代が到来してしまったようです。
皆様も,遺言の作成を検討されてはいかがでしょうか。
 その他,遺言,相続全般については
http://www.kuwata-lawoffice.net/souzoku/
 遺言執行者については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-27-314543.html
 未成年者の関係する遺産分割については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/09/post-33-343015.html
 をご覧下さい。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年5月31日 木曜日

セカンドオピニオンの有効活用法

皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今回の話題は「すでに裁判等を弁護士に委任しているが,他の弁護士の意見も聞きたい」といういわゆるセカンドオピニオンの有効な活用方法についてです。

以下は,弁護士のある意味では本音の部分を自戒を込めて記載したところもありますが,ご一読下さい。

相談者からセカンドオピニオンとしての法律相談であることを知らされた場合,弁護士は以下のように感じることがあります。
まず,「この相談者は自分の依頼者になる可能性は非常に低い,したがって,経済的なメリットは期待しにくい」ということです。
法律案件はたいてい複雑で,説明に長時間を要しますし,委任すればそれなりの金額の着手金をすでに支払っています。
ですから,セカンドオピニオンの弁護士に好感を持っても,前の弁護士を変える労力まではかけないのが普通でしょう。

また,「この相談者は,現在の弁護士について不信感を持っているはずだ」とも感じます。
依頼している弁護士に信頼感を寄せていれば,わざわざセカンドオピニオンを聞きに来るはずがないからです。
そうすると,「この相談者は,今の代理人ともめているから感情的になっている可能性もある」と用心するのもご理解いただけるのではないでしょうか。相談者も自分に都合の良い意見を聞きたいばかりに,自分に不利なことは(無意識に)言わず,有利な事情しか話していないケースがあることも否定できません。

このように「この相談者はお金にならない。しかも現在依頼している弁護士と方針でもめていて,感情的になっているかも」と考えがちになってしまいます。しかも,セカンドオピニオンの弁護士はせいぜい1時間程度の相談です。委任を受けて代理人になっている弁護士の方が事情に通じているはずですから,より適切な意見を出すことも簡単ではありません。ですから,弁護士の中には相談を適当に流して,相談者に都合の良い意見を述べて,相談料だけもらって終わってしまう弁護士もいないわけではありません。

しかし,相談を受け流されて適当な回答をもらうのでは,セカンドオピニオンの意味が全くありません。
では,どのようにすればセカンドオピニオンを有効活用できるでしょうか。
まず,弁護士は友人,知人に紹介してもらうことが考えられます。弁護士も人の子ですから,自分の知り合いから紹介された相談者に適当な回答はしにくいものです。
一方,相談する側は,決して感情的になるべきではありません。依頼している代理人や相手方への不満を説明することは一向にかまいませんが,怒りの感情が先に立つと弁護士も答えにくくなります。それに,自分に有利な事情だけでなく,「意識して」不利とされる事情もご説明下さい。そうしないと,適正な回答は得られません。

では,私のセカンドオピニオンとしての活動はどうでしょうか。
私自身としては,真摯に対応してきたつもりですし,おざなりな回答をしたこともありません。
「無理なことは無理」と説明して,できないことの安請け合いは絶対にしていません。
ですが,私の相談の善し悪しばかりは,これまでの相談者の方の評価に委ねるしかありませんね(^_^;)

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年5月31日 木曜日

会社側から見たパワハラ対策

皆さん,こんにちは,弁護士の桑田です。
今日は,5月29日に厚生労働省から発表されたパワハラ相談についてです。
各報道によると,昨年,全国の労働局に寄せられたパワハラの相談は4万6000件で過去最多とのことです。
相談件数は,9年前と比べると実に約7倍にも増えたのだそうです。
パワハラ問題の深刻化が伺える結果と言って良いと思います。

ところで,パワハラはパワーハラスメントの略語ですが,具体的にはどういうことでしょうか。
厚生労働省の定義によると,「同じ職場で働く者に対して」「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に」「業務の適正な範囲を超えて」「精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」とのことです。
わかりやすい例としては,上司が部下に対して指導とは言えないような行き過ぎた暴言が繰り返した場合でしょう。
厚生労働省の示した具体例も,暴行,傷害,暴言,過大な仕事を押しつけることなどが挙げられています。

パワハラ問題はますますクローズアップされています。ひとたび会社の中で発生すると,被害者への適切な対応や賠償が必要となることはもちろんですし,社外からの評価は低下し,社内の士気も落ち込み,会社にとって何一つ良いことはありません。
そこで,会社側も適切な対応を取ることが求められています。
事前の予防策としては,就業規則の中にハラスメント防止のための規定を盛り込むこと,社員教育を行うこと,相談窓口を設けることなどが考えられます。
また,実際にパワハラが起こってしまった場合には,社内調査,上司に謝罪させる,上司を懲戒処分とする,被害者に損害賠償をするなどの対応が考えられます。

ですが,私が一番大切だと思うことは,トップの姿勢です。
パワハラの被害者は,(たとえて言うなら)上司から受けた被害について,更にその上司に報告するわけです。
ですから,会社の経営陣が「パワハラなんてたいしたことではない。大げさだ」という姿勢では,相談窓口を設けても被害者が相談する気にはなりません。
会社トップが「我が社ではパワハラは絶対に許されない」という強い決意を持ち,社内外に表明することがとても大切なことなのです。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年5月29日 火曜日

マンションに関係する法律のキーワード

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日は,マンション法独特の表現の説明です。

マンションのルールを決める基本的な法律は区分所有法ですが,そもそも区分所有権って何でしょうか。
また,マンションで住民総会に参加したり理事をすると「専有部分」「共用部分」という表現に出くわすことがあるでしょう。
ですが,聞いたことはあるけど,はっきりとは分からない表現がよくあると思います。

実は,これらは全て区分所有法2条で定義が書かれています。
「区分所有権」とは,「一棟の建物内の構造上,利用上独立性を有している部分を目的とする所有権」です。
一般的なのは各住戸の所有権で,その所有者が「区分所有者」です。
「専有部分」は,この「区分所有権の目的たる建物の部分」たとえば各住戸部分です。
「共用部分」とは,「専有部分以外の建物の部分」「専有部分に属しない建物の附属物」「第4条2項の規定により共用部分とされた附属の建物」と定義されています。たとえば,廊下,階段,エレベータなどです。
区分所有法2条にはその他「建物の敷地」「敷地利用権」の定義も記載されています。

マンションは,一戸建てと異なり,大勢の区分所有者が一棟の建物で同時に生活します。
そのため,通常の所有権の考え方とは異なる特別なルールが必要になります。
マンション法に定義されたキーワードは,このルールを定めるために考えられた概念なのです。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

2012年5月25日 金曜日

中小企業の顧問弁護士の仕事

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日は,私が日々行っている顧問としての仕事についてお話しします。
弁護士が会社や自営業者の顧問として活動することはごく一般的な業務です。
ですが,弁護士に依頼したことのない会社や社長さんには,「弁護士になにをやってもらうの?」という疑問をお持ちの方も多いはずです。
そこで,実際に私がどのような顧問活動をしているのかについてお話ししようと思ったわけです。

 
 顧問業務で圧倒的に多いのは,実は契約書のチェックと,会社のちょっとした法律的な疑問の調査,回答です。
 たとえば,取引先から契約書を提案してきたが,不利な内容の条項はないか,こういう条項を盛り込むことは出来ないか,という相談です。それに,著作権法や商標法など法律の規定の内容や意味を教えて欲しいという依頼もあります。
 
もちろん,顧問をしている会社や自営業者の方が裁判で訴えられた!という場合に弁護士の出番になることは確かです。
ですが,一部上場などよほど大きな会社でない限り常時裁判案件を持っていることはないでしょう。
 実際は「わざわざ外部の弁護士に依頼するほどではないけど,ちょっと確認したい」というときに気軽に問い合わせできるところに顧問弁護士の価値を実感されているようです。私の顧問料は月額5万2500円(税込み,個人事業者は事情により3万1500円から)からですが,会社役員,従業員の皆様及びそのご家族のご相談も顧問料に含めて対応し,相談をお受けしています。
 出来る限りフットワークよく対応して,顧問の皆様のお役に立ちたいと考えています。
その他,顧問業務全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/komon/
  中小企業法務全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/kigyouhoumu/
 会社在職中の独立行為の違法性については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/09/post-34-344495.html
 定年後の継続雇用については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-26-310698.html
 企業による復職支援については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/06/post-16-298446.html

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2012年5月18日 金曜日

大相続時代

 こんにちは,弁護士の桑田です。
 最近,日経新聞夕刊に「大相続時代」という連載が掲載されています。高齢化が進展した日本がこれから大相続時代に突入することは明らかです。そこで,日経新聞も相続に焦点を当てた特集を組んだのでしょう。

 その中に,とても気になる記事がありました。
 相続の相談相手を調査した結果,39.3%が「誰にも相談していない」,51.4%が「家族・親族に相談した」というもので,弁護士への相談は実に3.3%しかありませんでした。
 日経新聞の調査では相続額の平均は3172万円でしたから,3000万円以上の遺産がありながら,約4割の方が誰にも相談せず,弁護士への相談にいたっては100人に3人しかしていないということなのです。
 「誰にどの遺産を残すか」は切実な問題です。たとえば,「相続人の所有する建物に子供の一人が住んでいる場合,相続人の死後も住み続けられるようその子供に建物を相続させる」とか「長年相続人を介護してくれた子供に少し多めに遺産を分配する」など,遺言を利用すれば相続人の希望を反映させた相続が可能なのです。そして,このような遺言の作成は弁護士の典型的な業務であるにもかかわらず,実際には3%しか利用されていません。
 弁護士への相談が相続対策にとても役立つことは間違いありません。それなのに3%しか利用されていないのは,弁護士側のアピール不足が大きな原因と考えています。アクセスしやすい弁護士を目指すことの大切さを痛感させられた記事でした。今後も弁護士業務についての理解を深めてもらう努力を怠らないよう頑張りたいと思います。         

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2012年5月17日 木曜日

マンションの騒音問題

こんにちは,弁護士の桑田です。
 今日は,ペット問題と並ぶマンション生活の大きなトラブルである騒音問題についてお話ししたいと思います。
 
 過去の裁判例としては,フローリングの床について東京地裁平成3年11月12日判決,平成6年5月9日判決,東京地裁八王子支部平成8年7月30日判決などがあります。また,近時ですと,子供の飛び跳ねる音等について東京地裁平成19年10月3日判決などがあります。
 
平成3年判決,平成6年判決は騒音を理由とした損害賠償を否定したのに対し,平成8年判決,平成19年判決は損害賠償を認めています。
 
このように,一口に騒音と言っても,もちろん,その事案によって内容は異なり損害が認められるかどうかの結論も分かれます。ですが,その際の判断基準については共通の箇所もあります。まず,集合住宅で生活する以上,一定程度の騒音が発生することはやむを得ませんので「本件音が一般社会生活上受忍すべき限度を超えているか否か」つまり「一般人の常識で判断して我慢できる範囲を超えるか」を判断の視点に置いています。
 
その上で,具体的には,床の遮音性能(重量床衝撃音遮断性能などの基準があります),騒音計によって計測した騒音自体の大きさ,騒音の発生する時間の長さや時間帯騒音防止のために措置を講じたか,マンション自体の築年数ファミリー向けかどうか,騒音の発生する理由などを総合評価して判断されています。たとえば,環境省の騒音基準ですと,マンションのような住居の場合,昼間で55デシベル以下夜間(午後10時から午前6時まで)で45デシベル以下が望ましい基準とされていますが,これだけが絶対的基準というわけではありません。ちなみに,平成19年判決の際の騒音は50から65デシベル程度と認定されています。
 結局のところ,マンションに住んでいる以上,下の階の方に迷惑を掛けないように気をつけながら生活をしていくことが大切です。逆に,自分が迷惑を被っている場合には理事会を通じて注意を促してもらうのが穏当でしょう。それでも解決しない場合には裁判も考えなければなりませんが,騒音計を購入して騒音の大きさを記録し証拠として残しておくなどの作業が必要となるでしょう。

その他のマンショントラブルは以下のページをご覧下さい。
 マンション住戸の目的外使用は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2013/03/post-47-466985.html
   マンション内の水漏れ事故については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/08/post-31-328055.html
 マンション内での誹謗中傷については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/09/post-1-342591.html
 管理組合の理事長を解任する方法については
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-25-310679.html
 マンションの構造などに欠陥がある場合の損害賠償は
http://www.kuwata-lawoffice.net/blog/2012/07/post-1-307678.html 
 マンショントラブル全般は
http://www.kuwata-lawoffice.net/manshon/

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2012年4月27日 金曜日

破産管財人の仕事

こんにちは,弁護士の桑田です。
今日は,耳慣れない言葉かも知れませんが,破産管財人の仕事についてお話しします。
破産を申し立てた場合,申立と同時に破産手続が終了する同時廃止と管財人が選任される管財事件に分かれます。
原則は管財事件なのですが,債務や資産の調査が申立時に十分に行われ,配当する財産もない場合には同時廃止になります。

裁判所で管財事件とされると,管財人が選任されます。
私も管財人の仕事をしていますので,ときどき裁判所から就任要請の連絡が来ます。
管財人は主に破産申立人にどのくらいの債務があるのか,債権者に配当できる財産があるのかを調査します。
また,個人破産者の債務を免れさせて良いか(免責といいます)の調査もします。
調査のため,申立人宛の郵便物は一度管財人に転送されて開封され,その後管財人から申立人に返されます。
申立人の通帳や生命保険などの確認も行います。
中には財産を隠したまま破産する悪質な申立人もいるので,管財人も気を抜かずに債権調査をしないといけません。
破産申立の代理人もよく受任しますが,代理人も申立人の財産が散逸しないように注意しなければいけないわけです。

破産手続は,申立人,申立代理人,管財人,裁判所の破産部が共同で進めていく手続なのです。

投稿者 弁護士 桑田 英隆 | 記事URL

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